夏休みの宿題は最終日に間に合わず、登校してから「やったけど持ってくるの忘れました」がデフォだった僕にとって、ふるさと納税も存在を知ってから実行に移すまでに3年かかった程度には腰の重い制度でした。
やった方が絶対にいいと誰もが口を揃えて言う中で「うるせェ!!!面倒!!!!(どんっ!!」の一言で片付けてきたわけですが、やってみた今となっては死ぬほど損していたことが判明し、いっそ貝になりたいような気持ちです。
来年も絶対にふるさと納税すると思うので、その際の備忘録を兼ね、今回(平成30年度)のふるさと納税の一部始終を記録しておこうと思います。
予備知識ゼロの状態からググってググって最後まで終えたので、初めてふるさと納税をしてみたい人にも参考にしてもらえると思います。
ふるさと納税をすることによるメリット
面倒を乗り越える動機になるため、ここが肝要です。主なメリットは以下の通り。
- 寄付金額から実質負担額2,000円を引いた額が住民税、所得税から控除される
- 寄付先の自治体から返礼品が受け取れる
- 地元以外の自治体にも寄付でき、寄付金の使い道を指定できる
税金が減る、戻ってくる
ふるさと納税最大のメリットで、寄付金額から実質負担分の2,000円を引いた額が住民税から控除、所得税から還付されます。
例えば30,000円寄付したら28,000円分、徴収される税金が減ったり戻ってきたりするのです。
控除される税金や時期は、確定申告の手段によって変わります。
申告の手段 | 控除される税金・時期 |
---|---|
ワンストップ特例制度 | 全額、翌年の住民税から控除 |
確定申告 | 所得税は当年分から還付 住民税は翌年分から控除 |
正確な控除額や割合は式に当てはめることで算出できますが、自力でやると死ぬほど面倒なので、後述するシミュレーターを使うことをお勧めします。
しかしこれだけ見ると浮いた分の税金は結局寄付してしまっていますし、ただ謎に2,000円が消えただけのような気がしてしまいます。
もちろんそんなことはなく、次のメリットによって差し引きトントン、もしくはプラスになるのです。
寄付先の自治体から返礼品が送られてくる
ふるさと納税に対する世間的なイメージはこちらの方が一般的でしょう。
ふるさと納税には寄付先の自治体から後日、寄付額に応じた返礼品が送られてくるというシステムがあります。
返礼品は本当に多種多様で、
- お米、牛肉、メロンなど、ご当地の名産食品
- 旅行券、宿泊券などのチケット
- 家電製品など
ありとあらゆるものがあります。ヘラクレスオオカブトを見つけた時は流石に笑いました。
実際のラインナップはこちらで確認してみてください。
そしてふるさと納税のメリットはまさしくここにあり、上記の控除と合わせることで、実質負担2,000円で返礼品を受け取ることができるということになるのです。
もちろん返礼品の中には2,000円を超える価値を持つものも多いため、差し引きプラスにすることも可能です。
普通に生きているだけではただただ税金を持っていかれて終わりのところ、ふるさと納税をカマすことで何かしらの返礼品を手元に残すことができるわけです。
ちなみに納税額が大きければ大きいほど返礼品の規模も大きくなっていくので、高所得者ほど無視できない事態になっていきます。
寄付先や寄付金の使い道を指定できる
ふるさと納税はガチの故郷以外にも寄付を行えるため、例えば被災地に義援金的な意味合いで寄付するなんてことも可能です。社会貢献に興味があるという人には良い選択肢でしょう。
また、大体の自治体は寄付金の使い道を指定できるようにしているので、自分のお金が何に役立てられるのかが分かるようになっています。
被災地の復興に寄付したつもりが市長の銅像になっていた、みたいな悲劇を防ぐことができます。
ふるさと納税の手順
ここからは僕が実際に使った「ふるなび」を例に、実際の手順をまとめて行きます。
- 納税上限額の確認
- 返礼品の選択、ふるさと納税の申し込み、支払い
- 返礼品の受け取り
- 確定申告
納税上限額の確認
寄付金額から2,000円を引いた額が税金から控除されるというのは上で書いた通りですが、では預金残高を全部ブチ込めば良いのかと言うと、そうではないのです。
実は控除を受けられる額は年収や世帯状況によって上限額が設定されており、それを超えた分の寄付は全額、自己負担になってしまうのです。2,000円というのは自己負担額の最低額なのです。
詳細な計算式はこちらに記載の通りですが、自力での計算は返礼品が割に合わないほど面倒なので、同じページにあるシミュレーターを使うのを強くお勧めします。
源泉徴収票を持っている方はそれに沿って入力してあげれば確実です。
返礼品の選択、ふるさと納税の申し込み
自分の寄付金額の上限を知ることができたら、その金額の範囲内で好きな返礼品を選びましょう。一番ウキウキな時間です。
カテゴリーやランキングで絞り込んでいくと良いでしょう。
返礼品が決まったら、寄付を申し込みます。
ふるなびの場合、無料会員登録をしてクレジットカードで支払うことで寄付額の数%分のAmazonギフト券が貰えます。付与率は時期によってキャンペーンで変わるのでこのページを先に確認しましょう。
会員登録しなくても寄付は可能ですが、寄付額によっては結構馬鹿にならないので回収しておくのがお勧めです。
個人情報は普通に入力していきますが、もしあなたが
- サラリーマンなどであり、確定申告を必要としない
- ふるさと納税をする自治体が一年で5自治体以内
上記の条件に当てはまる場合、この「ワンストップ特例制度」には必ずチェックを入れておきましょう。面倒な確定申告が不要になります。
入力が完了したら寄付金を支払います。クレカを選択した場合、Yahoo!公金支払いというサービスに飛んで決済を行います。
画像が残っておらず恐縮ですが特段難しいこともなく、クレカ情報を入力して決済するだけでした。
支払いが終了したら、こんな↓確認メールが届いて終了です。返礼品の到着を待ちましょう。
返礼品の受け取り
ふるさと納税のことなどすっかり忘れて生活していると、突然返礼品が到着します。
自治体にも寄りますが、到着まで2〜3ヶ月かかることもザラらしいです。僕の時も2ヶ月かかりました。
余談ですが、この時の僕が選択した返礼品は、あらゆる意味で話題になったAmazonギフト券でした。
実質負担2,000円で10,000円の還元。一瞬、小山町長は算数が苦手なのかと思いましたが、それほどにふるさと納税のメリットの大きさが伺えます。
確定申告
返礼品の到着と前後して、寄付先の自治体から「寄付金受領証明書」が届きました。
文字通り、寄付を受けたことを自治体が証明してくれる書類で、これを確定申告に使います。
確定申告は上記の通り、ワンストップ特例制度と通常の確定申告の2パターンあります。
ワンストップ特例制度を利用する場合、「専用の申請書(記入)」+「身分証明書などのコピー」を自治体宛てに送付してあげればそれで終わりです。別途の確定申告を行う必要はありません。
身分証明書の組み合わせなど、詳細はこのページを参照してください。
僕も当然のようにコレを利用する気満々だったのですが、ある悲しい事故によって提出期限(寄付をした翌年の1月10日まで)を過ぎてしまったため、普通に確定申告をする羽目になりました。
その手順は長くなったので、別記事にまとめてあります。
ふるさと納税は1年中受け付けているので、今すぐ手を出せる
国主導の制度にしては珍しく、ふるさと納税は一年中(1月1日〜12月31日)受け付けています。
一応、ワンストップ特例制度を使う場合は提出期限が翌年の1月10日までなので、年末辺りに申し込むと間に合わなかったりすることにだけ注意しましょう。
ふるさと納税がメリットを享受するためのものであることは、既にお話しした通りです。
僕が言えたことではないですが、夏休みの宿題を後回しにするのは悲しい結果を生む要因になります。
いつでも出来るからこそ、気があるうちに片付けておく。そんな節度ある、大人の行動をお勧めしたく思います。